にんにくパワーを生み出す、にんにくの有用成分

にんにくの有用成分①「アリシン」
にんにくと聞くと,あの特有のにおいを連想する人が多いでしょう。古くから滋養強壮に食べられたり,外国料理にも香り付けで使われたり,と幅の広い食材です。このにんにくに含まれている栄養素の一つに,アリシンというのがあります。硫黄化合物に分類される栄養素ですが,実はにんにくそのものに含まれている訳ではありません。生のにんにくに包丁を入れると,後述するアリインが分解されてアリシンになります。このアリシンは強い刺激臭を持っている特徴があって,にんにく料理で口が臭くなるのは,このせいです。アリシンには,血液をサラサラにしたり食欲を増進させたりする効能があります。熱に弱く水に溶けやすい性質がありますので,生で食べるのが効果的です。

にんにくの有用成分②「アリイン」
さて,アリシンの元となっているアリインについて見ていきましょう。包丁を入れていない,そのままの形のにんにくに含まれている栄養成分です。よく皮を剥いただけのにんにくをお酢などに漬けたにんにく漬けを滋養強壮のために食べる人がいますが,これは正解です。アリインがアリシンに分解されていない状態で摂取すると,疲労回復などの効能を期待することができます。元気の元としてサプリメントとなっている無臭にんにくは,アリインを主原料としたものがほとんどです。ですから,疲労回復にと,にんにくをすり下ろして食べてもアリインは摂れず,生のままかじらなければアリインは摂取できないということになります。

にんにくの有用成分③「アホエン」
にんにくに含まれている別の栄養素としては,アホエンが最近発見されました。アリシンやアリインと同じように,硫黄化合物です。アリインが分解されるとアリシンになりますが,このアリシンを弱い熱で熱すると今度はアホエンになります。アホエンはアリシンの栄養成分を保ったままですので,血液の粘性を調整する効果があります。また,日本語の名前とは反対に,頭の働きを良くしたり記憶力を向上させるという効能もありますし,さらにはがん予防や肝機能の向上にも役立ちます。油で熱するような調理法だとアホエンは壊れてしまいますので,油とにんにくを入れた容器を湯煎で温めるようにすれば,アホエンの染み出たにんにくオイルを作ることができます。

にんにくの有用成分④「スコルジン」
にんにく卵黄の効き目についてお伝えする中で、これまでは、にんにくに含まれている成分がさまざまな良い効能を引き起こすということについてお伝えしてきました。そして、にんにくに含まれる成分には、そのままでも効果的なものがあれば、ある成分が、同じくにんにくに含まれる酵素と化学反応を起こすことによって生成される物質もあって、その中には個別の場合よりも格段に大きな効果をもたらす成分もあるということが分かっています。 それではこのページでは、にんにく卵黄を使用することで摂取することのできる成分、「スコルジン」について詳しくお伝えしていきたいと思っています。スコルジンは、先ほどご紹介した、にんにくに含まれる主要な成分であるアリシンが分解して生成される成分で、ニンニク油の主成分でもあります。これは、にんにく特有のにおいがありますが、このにおいに抗菌性や薬効成分があるのは、実はこのスコルジンの働きによってもたらされているのです。 アリシンはまた、ヒトの体の中で、触媒的な作用をする酵素でもあるということが分かっています。この成分は、私たちがニンニクを食べることで、口の中で咀嚼することによって、にんにくの細胞膜が破壊されることによって、そのなかに存在しているアリナーゼという酵素の働きにより、アリシンが生成されるという行程を経た上で私たちの体内で機能します。また、アリシンは、加熱すると働きが弱くなって匂いが少なくなるという特徴を持っています。 スコルジニンとはこのように、基本的には他の成分や酵素と結びついたり、反応したりして、さらに強い効果を持つ物質に反応して私たちの体の中で効果を発揮してくれるのですが、もともとスコルジンとはどういった素性を持った物質なのでしょうか。スコルジンとはニンニク中のある物質とにんにくにもともと含まれている糖分とが結合してできた物質なのです。ですので、ニンニクに含まれている成分でありながら無臭という少し珍しい特徴を持った成分でもあるのです。 このスコルジンは、それ自体だけでは体力増強や抗ガン作用があると言われている成分です。スコルジニンはまた、体内の疲労物質を代謝してくれる機能を持つビタミンB1などのビタミン群の吸収を高めてくれる働きも担当しています。つまり、スコルジンとは、体内の新陳代謝を盛んにする作用があるのです。他にも疲労回復やスタミナを強化してくれる効果も持っています。